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投稿日:2022年11月10日

絶滅動物復活なるか

絶滅動物をよみがえらせる「絶滅種再生」の研究が国内外で進んでいる、との記事を新聞で見つけました。

まるでジュラシックパークじゃないですか。興味深く読ませてもらったので、ご紹介しておきますね。

かつては夢物語でしたが、遺伝子技術の進歩でにわかに現実味を帯びてきた。鳥類ではドードーやリョコウバト、哺乳類ではマンモスやタスマニアタイガーなど、さまざまな復活プロジェクトが動いている。一方で絶滅種の再生には疑問の声も。人間は種の存続にどこまで介入してもよいのか、倫理的な議論が必要との指摘がある。

ドードーのゲノム(全遺伝子情報)を解読した。今年3月、英国の団体が「絶滅した生物を生き返らせることはできるか」をテーマに、第一線の研究者による座談会を開いた。リモート参加した、米カリフォルニア大サンタクルーズ校のベス.シャピロ教授(進化生物学)は新たな研究成果を明らかにした。

ドードーはインド洋モーリシャス島に生息していた大型の鳥。16世紀末に存在が知られるようになったが警戒心が薄く飛べないため食用として乱獲されたり人が持ち込んだネズミやブタなどに卵やヒナが捕食されたりして1662年に絶滅したとされる。ベス教授らは、デンマークの博物館で保存されていた状態の良い標本から遺伝子の本体DNAを抽出し、解析に成功した。目標とするクローン技術を使ったドードー再現にはなお課題が多いが大きな一歩を踏み出した。

日本では近畿大などの研究チームによるマンモス復活のプロジェクトが進行中。チームは2019年、シベリアの永久凍土で発見されたマンモスの化石「ユカ」の筋肉組織からDNAが含まれる細胞核を選び出してマウスの卵子に移植したところ、細胞分裂直前の状態になるなど生命活動の兆候が確認できたと発表した。

DNAには損傷があり、それ以上の変化は起こらなかったが、機能を持った細胞核が化石中に存在することを実証した意義は大きいという。

今後は得られた知見を基に遺伝子を人工的に合成して核を作り、ゾウの細胞核と入れ替えてマンモスの遺伝情報を持った細胞を作成。さらにさまざまな細胞や組織に変わる能力を持つ人工多能性幹細胞(iPS細胞)から受精卵を作り、人工子宮などで育ててマンモスを復活できないかと考えている。チームの加藤博己教授(動物繁殖学)は「こうした手法の研究が他の絶滅危惧種の保護に役立つ可能性もある」と話す。

絶滅種が復活すれば生物多様性が増し、地球環境にとってプラスに働きそうだが、事はそう単純ではないようだ。

復活した動物を絶滅当時とは異なる現在の自然界に放てば、かえって生態系を乱す原因になると懸念する声や、個体を復活させても繁殖できなければ再び種が絶えると悲観的予測がある。また、絶滅種再生に巨額の資金を投じれば、現生種の保護が犠牲になるとの慎重論もある。

そもそも生まれた動物は本当に絶滅種と同じなのか。例えば復活させたマンモスは、毛の長い「マンモス風のゾウ」ではないのかといった疑問も聞こえてくる。

近畿大チームの三谷教授(生殖生物学)は「クリアすべきステップは多いが、マンモス研究が地球の過去を知るきっかけになるとともに、未来を開く土台になればよい」と話している。

そうですか。まあ考え方は十人十色ですからいろいろな考えはあるでしょう。

マンモス風のゾウでもいいから、とにかく見てみたいですよね。なんでも自分の目で見てみたいのは人間誰しもそうでしょう。でもこの熱波の吹き荒れる今の地球環境で、あの毛の長いマンモスが生き残ることは不可能かもしれません。

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