瀬戸内海など沿岸地域で、タコや海苔といった水産資源を復活させるべく、海底を耕運し、沈んでいる栄養分を掘り起こし拡散する取組みが行われていると、新聞に掲載されていました。
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兵庫県の漁協組合では、この取組みを10年以上続けていて、一部の海域では漁獲量が回復した魚種もあるらしい。しかし一方で経験と勘に頼る部分も多く、水産庁では効果的な手法の確立を急ぐということ。
海底耕運は、海底に投下した鉄製の専用器具を漁船で引っ張り砂や泥にたまった栄養分を掘り起こし海中に拡散させるものです。
しかし、効果のある場所と無い場所があり、科学的根拠が必要と、漁協組合長。
海の深さや潮の流れの速さにも左右されるらしく、効果の持続性が課題とのこと。
こうした取組みは、秋田、福井、広島などでも行われていて、岡山県でも笠岡市などで実施されている。
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前にも書きましたが、豊かな森が育んだフルボ酸鉄などは比重が重いので海底に沈殿することも考えられます。素晴らしい取組みだと思いますが、イカナゴやタコの漁獲量の減少の原因となるものが、水質が改善されてきたことによる窒素やリンなどの栄養分の減少が一因とは、なんとも皮肉なことですよね。