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季節的に、晩秋というか初冬というか、物悲しい季節になりましたね。
紅葉の季節も終わり、林道は枯れ葉の絨毯状態です。
でも、この林道。とっても危険な道だと知ってますか。
見た目、非常に綺麗なので、そこに潜む危険に気付かないドライバーは多いでしょう。
特に低気圧が通過した次の日は、道路の舗装が見えないほどの落ち葉があります。
なぜ、危険が潜んでいるのか。
とにかく滑るのです。
林道は、国道や県道と違い、水平な道路なんてありません。最急勾配は14%にもなり、とても急なのです。
そんな林道、登りの道ならまだしも、危険なのは下り勾配。
そんな急な下り、落ち葉が敷きつめられた道路でちょっとでも急ブレーキを掛けようものなら、とたんに滑り始めます。いわゆる落葉版ハイドロプレーニング現象です。そして、現在販売されている車両には、ほとんどABS(アンチロックブレーキシステム)が搭載されているため、制動距離が延びて行き、そんなモノを経験したことがないドライバーは、必ずと言っていいほどパニック状態に陥り、最悪の場合も考えられます。
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ほとんどのドライバーは、アンチロックが効いた瞬間(ギャ〜)と叫んで、ますますブレーキを踏み続けることになります。
私自身も、森林土木の技術者をしていたとき、実際に目の当たりにした経験があります。
若い技師に運転を任せ、助手席に座って林道を下っていた時、それはおきました。
若い技師は(うわ~、死ぬ〜死ぬ〜)を繰り返し、ますますブレーキを踏み続けます。とっさに、ブレーキから1度足を離すように促しますが、パニックの彼は頭に入らない。申し訳なかったが、彼の頭を思いっ切り叩き、ブレーキから1度足を離すように言うと、我に返った彼はブレーキを離した。その瞬間から、ゆっくりブレーキを踏むように誘導し、事なきを得る事が出来ました。その間3〜4秒の出来事。
幸いだったのは、道路がそこだけ直線だった事と、パニックに陥った彼が、ハンドルをしっかり持っていた事。もしカーブの途中だったならば、最悪の事態も想定されましたかね。
慣れている人なら、アンチロックが効いていても、平気でハンドルを切ることが出来るのですが。
そして危険はもう1つあります。
それは急ハンドル。落ち葉が敷き詰められた急カーブで急ハンドルを切ると、タイヤは落ち葉の上を滑って行き、ぜんぜん曲がらない。レース用語を借りると、いわゆるアンダーが出る状態。アンダーステアということになります。
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低気圧が通過したあとは、路面が濡れており、天気になったあとも、落ち葉はアスファルトにくっついたまま。風が吹いてもなかなか取れない状態。
砂利の林道だと、落ち葉と砂利の間には隙間があるので、風で直ぐに飛ばされて、あまり危険はありません。
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林道を走行する場合は、その周辺の樹林帯にも注意して下さい。
広葉樹の中を抜ける場合は、かなりの落葉がありますから注意が必要ですが、針葉樹の中はあまり落葉はありません。
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とにかく林道は狭く、急勾配急カーブが多い。そして意外に対向車も多い。とにかく注意して走行していただきたい。
有名なレーシングドライバーも言ってます。
急が付く運転は絶対にしないように、と。